(作成 2005.9.1)(最終更新 2005.9.24)
これ、よく聞かれます。的中率のお話し。普段そんなこと考えもしないので、いつも適当に「8割くらいかなー」とか言ってますが、ちょっとそれなりに調べておいた方が良さそうですね。
なんだか厳密に調べるのもなんなので、別に何%だって良いのですけど、ここに書いてるように(って、まだ書きかけだけど)予知しようがしまいが、「あっ、やっぱきた」と思うか「あっ、きた。どうしようアタフタ」と思うかくらいの違いしかないし、ラフに調べてみましょうか。
ちょっと違う観点から攻めてみましょう。 普段、地震がありそうだなと思った時の会話といえば、いつもどんな感じかというと、「明日あたりあるかもね」とか「2〜3日後くらいにちょっと揺れるかもね」とか、「今週末くらいちょっと大きめのくるかも」そんなくらいですよね。「x月x日にxxを震源とした震度xの地震が…xx%の確率で…」なんて日常会話ではありえないですし(笑)。逆に言うと、@揺れたかどうかわからないような弱い地震、A確かに揺れたなと思えるくらいの中くらいの地震、B人命に影響する可能性がある程の大きな地震、このくらいの3分類くらいの粒度でわかれば、まっ、十分役に立ちそうです。前置きはこのへんにして、では、いったい耳鳴りで地震を予知できる確率はどのくらいなのか、さっそく見てみましょう。
ん〜、予知が当たった確率とは言っても、どこまでが当たったと言えるのか。例えばね「世界中のどこかで地震がある」なーんて言ったら、そりゃ全部当たったことになってしまうわけで、なにかしら基準を考えた方が良さそうです。普段どうやって当たったかどうか判断しているかというと、実は、これといって明確に決めているわけではないです(^^;なんとなくこれかな、と。ただ、おおよそこんな感じかな、というのを書いてみましょう。
【予知的中(場所)の条件】…自分の立っている地面が実際に揺れたかどうか
以上です。えっ?それだけか、って? ええ、それだけです。自分のとこが揺れるかどうかがわかれば十分でしょう。
っと、これだとあまりにもぶっきらぼうかもしれないので、もう少し詳細なことを。地震予知の3要素と言えば、T.場所 U.規模 V.日時 ですね。このうち、規模と日時は密接に関係しています。耳鳴り以外にも地震の前兆と言われるものがいろいろとありますが、ほとんどの場合、前兆から時間が経過すると地震の規模が大きくなる傾向があります。なので、これを考慮にいれつつ次の通り。
以上、まとめると”地震予知できた”と言える条件は下の表みたいな感じにしておきましょう。
要素 | 予知したと言える条件 | その他条件 |
---|---|---|
場所 | 前兆のあった場所が揺れる | 小さいものはhi-netの連続波形画像で確認 |
日時 | 前後一日くらいでMAX一週間程度 | 翌日、3日後、一週間後の3分類くらい |
規模 | 経過時間により規模は大きくなる | なるべく大きなものだけに |
というわけで、ある期間の耳鳴りのうち、分母を耳鳴りした数、分子を地震の数にして「耳鳴り」は地震の前兆か?のデータを例にあてはめてみると...
できすぎだ(爆)。でもね、例えば毎日地震があるかも、と言い続けた場合は22回(地震の回数)/365回(予知の回数)=6%となるでしょ。毎週毎週言ってたとすると22回(地震の回数)/72回(予知の回数)=30%くらい。しかもあたってる時だけですよ。この数値がどのくらいの意味を持っているか、なんとなくわかるでしょうか。
「明日あたりあるかも」とか「2〜3日後くらいにちょっと揺れるかも」とか、は実は大きな地震を予知するための練習用です。極端な話、研究している人以外には不要、いらない、いりません!!。ただし、小さな地震予知の積み重ねで大きな地震にも応用できるかもしれないということはもちろんのこと、全然、予知情報がなくって突然でかい地震の情報だけがポンッとあるのも、それはそれで普段見慣れていないのでびびるでしょ?そういう意味では”予知情報に慣れる”という観点でも、小さな地震の情報も必要なのかもしれません。予知情報が当たってれば事前に知っててラッキーだし、予知情報がはずれても地震が来なくてラッキー、ということが理解できると。
学術的に言うところの大きな地震ではなくって、普段の生活の中で予知情報として知りたい大きな地震とはなにか考えてみると、考え方はいろいろあって、震度にするかM(マグニチュード)にするかとか、どのくらいの大きさにするかとか、さらに段階があっても良いのではないかとか、まっ、いろいろありますが、やはり大事なのは”震度”です。極端な話M8でも実際の揺れが震度1ならどうでも良いし、M4だったとしても揺れが震度7だったら(M4で震度7はないだろうけど)あらかじめ知りたい。なのでMではなく”震度”の方が大事です。が、蓄積してるデータは便宜上Mの方を付けてたので、ここでは例えばM5付近以上としてみましょう。
分母にM5付近以上あたりの予知情報の数、分子を地震の数にして「耳鳴り」は地震の前兆か?のデータを例にあてはめてみると...
なにかひとひねり必要そうですね(^^; でも、たぶん、予知情報として必要なものは、ここで言ってるような大きな地震のものだけです。この値は俗に言う”信憑性”とか予知の”精度”というやつに相当するかもしれません。
近場の地震だとか、それほど遠くないとこでの大きな地震とか、本来なら予知できそうな地震をどれだけ予知できたか、というやつです。世の中で必要なのはたぶんこれ。分母と分子をひっくり返します。 話しの流れ的に仮にM5付近以上としてみましょう。
100%つかまえれれば良いですけど、なにせ普段はフツーに生活してて地震耳のことなんてこれっぽっちも考えてないですし、自然現象でもありますし、100%は無理です(^^; このあたりは、私のようにちゃらんぽらんに研究しているやつではなく、ちゃんと研究している方に期待した方が良いでしょう。
ということで、調べてみた結果、ここのデータだけだと耳鳴りした時に地震が発生する確率は100%、ということになってしまいました。ただ、それだと世間はびっくりしてしまいますので、大きな地震を予知する/予知できる確率も考慮して、結局のところ、いつも漠然と言ってる「8割以上」といったところが程良さそうでしょうか(結局、最後はテキトーな結論になってしまった(^^;)。
前兆は一週間前だったりするわけで、そういう意味で一週間も前のことなんて忘れてしもうことも、しばしばですから地震予知の精度を上げるにはとにかく記録することと後から必ず検証する、このふたつが大事です。記録しっぱなし(掲示板に前兆を投稿しっぱなし)ではなく、当たってもハズレても必ず検証することが大事です。一週間も前に投稿したものだと、忘れてしまってたりしますけどね(^^;
”地震がある”ということを完璧に予知するということは、すなわち、”地震がない”ということを完璧に予知できるということなので、地震に関係あるものばかり注目しがちですが、地震に関係ないというものも、これと同じくらい大事な情報ではないでしょうか。