「耳鳴り」は地震の前兆か?(作成2004.9.9/更新2013.12.21)

「耳鳴り」と地震との関係については、多くの文献で地震前兆の可能性が示唆されていて、日本では古くから、また他の国でも同様な話があります。これまでに、自身の体験やインターネット上の掲示板などで「耳鳴り」と地震の関係を眺め見てきましたが、やはり、なんらかの関係があるようです。では、実際のところどうなのでしょうか?ここに、私の場を例にとって、その実態をまとめてみようと思います。

検証1 - 頻度

日本は世界の中でも、地震の多い国として知られ、地域によって格差はあるものの、全国で見ると平均して1日に3回程度の有感地震が発生しています。これは、言い換えれば、「明日、日本のどこかで地震があるかも」と言えば、ほぼ的中するということを意味します。しかし、地域を特定すれば、それほど多いわけではありません。

例えば、私の住んでいる地域−神奈川県のここ横須賀に限定してみると、2004年8月までの1年間で22回の有感地震が発生しています(データ:地震加速度情報の検索ページ(ADEP))。すなわち、揺れの大小はあるものの、この地域では1ヶ月に2回の頻度で、有感地震が発生していることになります。したがって、有感地震を100%に近い確率で予知するための情報元としては、平均して1ヶ月に2回程度の頻度となる現象がふさわしいと言えます。

話を「耳鳴り」へ移してみると、この期間での「耳鳴り」の回数は21回。頻度的には、使えそうな情報だと言えます。


図1.耳鳴りの頻度

検証2 - 震源までの距離

図2は、耳鳴りに対応する地震はこれだったかな?と思ったものを、緯度を縦軸に経度を横軸にプロットしたものです。見ての通り、ほとんどの場合、およそ、半径300km程度です(大規模な地震の場合は遠くの場合もある)。今、こうして見てみると、私の場合、地震多発地帯である東側になることが多いようです。この程度の距離感であれば、そこそこの規模の地震でも、実際に地震波が伝わってくる範囲でもあるし、あながちあり得ない話しでもないように思えます。


図2.震源までの距離

検証3 - 規模

どうやら耳鳴りの強さ(はっきりした耳鳴りだった、大きな音の耳鳴りだったなど)と、地震の規模にはなにかしら関係があるようです。図3は地震の規模を示すマグニチュードを縦軸に、横軸を日付(左から右へ経過)として地震を赤丸、それから、青丸は耳鳴りの強さを1:弱い、3:普通、5:強いに分類してプロットしたものです。およそ、強い耳鳴り程、地震の規模も大きなものになる傾向があると言えます。
ただし、経験的に注意しておきたいことは、弱い耳鳴りであっても、遠くの規模の大きな地震(M6超)をとらえている場合もあるようで、できれば、複数の地域の情報と重ね合わせたいところです。


図3.耳鳴りの強さと地震の規模

検証4 - "地震耳"を持つ人の特徴

地震の前に耳鳴りがする人、いわゆる"地震耳"を持っている人には、なにか共通した性質があるかもしれません。何人かに聞いた話では、今のところの共通点は下記です。

参考リンク

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